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アプリ日誌①オタク系サラリーマンとワンナイトセッ●ス

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正直、期待なんてしてなかった。


「プロフィール写真、アニメのアイコンて。」


マッチングアプリの通知をぼんやり見ていたとき、彼からの「話してみませんか?」というメッセージが届いた。

仕事終わりで疲れていたのに、なぜか返信した。

やりとりは妙に丁寧で、でもちょっとズレてて可笑しくて、気づけばLINE交換していた。

金曜の夜、新宿のちょっと外れたカフェ。初対面の彼はスーツ姿で、眼鏡の奥に優しげな目をしていた。少し猫背で、しゃべるときはいつも緊張しているのが伝わってきた。でも、その誠実さが逆に心地よかった。

終電が近づく頃、「このあと、どうしますか?」と聞かれた。


私も少し酔っていたし、なんとなく「うん」と頷いた。彼の手は震えていたけど、ぎゅっと握ったときの力加減がちょうどよくて、思わず笑ってしまった。

ホテルの部屋。


ドアが閉まると、さっきまでの緊張が溶けたように、彼が私を強く抱きしめた。
スーツのネクタイをほどきながら、ぎこちないキス。でも、唇が触れるたび、彼の中の何かが変わっていくのがわかった。

「触ってもいいですか?」って、そんなふうに聞く人初めてで。


私が「うん」って囁いた瞬間、彼の手がゆっくりと私の太ももをなぞっていった。

彼の指は、まるで未知のエリアを探検するみたいに、おそるおそる、でも一生懸命だった。
タイツを脱がせるときも、まるで宝物でも扱うかのように丁寧で、そんな彼が可愛くて、ちょっといじめたくなった。

「え、そこは……っ」


耳を甘く噛んだだけでびくっと反応する彼。
その反応が面白くて、彼のスーツのボタンをひとつずつ外しながら、舌で胸筋を撫でたら、彼が小さく喘いだ。サラリーマンなのに、反応が乙女で笑いそうになった。

でも、彼がスイッチ入ると、急に豹変して──
下着をずらした瞬間、あの奥手そうな男が、私の脚を強引に割って、ぐっと腰を押し付けてきた。

「もう、我慢できない…」


その声、普段の彼からは想像もできないほど低くて、熱くて、私の奥をくすぐった。

身体が交わるたび、彼の吐息が耳元に落ちてくる。


オタクで不器用な彼のくせに、リズムはやけに合って、私の敏感なところを正確に責めてきて……
正直、悔しいくらい気持ちよかった。

気づけば何度もいかされて、終わった後は汗だくで、彼の胸の中に顔を埋めた。
「…また、会ってくれますか?」
彼がそう囁いたとき、私は軽くキスを返して「考えておく」って笑った。

きっともう会わない。
でも、あの夜の彼の熱さだけは、しばらく私の身体から消えそうにない──

 

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